このガイドでは、ウェブサイトのトラフィックを増やすためのテクニックを紹介します。SEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)やSERP(Search Engine Results Page=検索結果を表示するページ、SERPsとも言う)のみならず、以下の分野についてもカバーします。

  • インバウンドマーケティング
  • ブログ
  • インフルエンサーマーケティング
  • ネイティブ広告
  • 有料広告

ウェブサイトのトラフィックを増やすことは、誰にでもできます。

たとえば、地球の裏側にある会社に依頼して、1日でアクセス数を単純に水増しすることができます。しかし、それは本来望んでいることではないはずです。

顧客になってくれそうな人や、ページを見て欲しいターゲットオーディエンスを惹きつけたいというのが、本来の目的です。

まず重要なのが、マーケティング戦略と御社ブランドの存在意義をしっかり吟味して、ターゲット層に直接語りかけるようにメッセージとして伝えることです。それによって、以下に示すいくつかのことが相互作用して、トラフィックが急増します。

1. まず、ターゲットオーディエンスにとって最適な形でコンテンツを書くことです。そうすることで、サイト来訪者がそれを本当に必要としていたのだ、ということを確認することができます。来訪者は、時間を割いてそのコンテンツを読み、さらにサイト内を回遊して、自分に最も役立つと思う情報を見つけたら、それを友人にシェアするかも知れません。

2.これは、Google検索の結果ページ(SERP)に影響します。御社のウェブサイトをGoogleのエンジンがランク付けをする際に使う「エンゲージメント指標」だからです。すなわち、人々が御社のサイトで情報を閲覧するのに費やす時間が長ければ長いほど、そして人々がその情報を周囲にシェアすればするほど、御社のウェブサイトの検索順位が上がり、それによってトラフィックを増加させることができるのです。

3. 発信する情報が一貫して、御社が最も得意とする分野についてネット上でナンバーワンの情報源であれば、みんなから頼りにされ、信頼できるブランドとしての地位を獲得できるでしょう。当然それは、オンライン上での顧客基盤を確立する柱となります。

ウェブサイトのトラフィックを増やすためにすることは、結局は以下の2つの要素に集約されるのです。

  • オーディエンスの興味や要望に関連する、とても役立つコンテンツを作成すること
  • 適切な人々の目の前にそれを提供すること

これらは、インバウンドコンテンツマーケティングと有料広告により、御社のマーケティング予算を最も効果的に使うことによって実践することができます。

では、今日からできること、そして長期的にすべきことを具体的に説明しましょう。

インバウンドマーケティングとは

インバウンドマーケティングとは、顧客をウェブサイトに惹きつける技術または戦略のことです。これは、ブログ投稿、記事、電子書籍などのコンテンツの形である場合もあれば、ソーシャルメディアマーケティング、SEO、ブランディングを介する場合もあります。

これに対し、ダイレクトメール、テレマーケティング、Eメールマーケティング、業界イベントなど、伝統的なアウトバウンドマーケティングもあります。アウトバウンドマーケティングは通常、できるだけ広範囲のオーディエンスに向けて情報発信します。一方、インバウンドマーケティングは、特定の理想的な顧客層のみにターゲットを絞っており、すべての人を惹きつけようとするものではありません。だからこそ、極めて効果的に働くのです。

インバウンドマーケティングを実施することで、御社がその業種のソートリーダー(思想的なリーダー)としてポジショニングされれば、検索結果順位も上がります。その結果、トラフィックと、コンバージョンレート、ブランド認知度を高めることができます。

ウェブサイトのコンテンツとブログ

では、情報量が豊富で、実用的で、独創的な優れたコンテンツを作成するだけでよいのでしょうか。実は最近は、それだけでは十分ではありません。以前は、オーディエンスはキーワード検索でコンテンツを見つけていました。そして、定期的にコンテンツを更新していれば、検索順位が上昇したものでした。

検索エンジンのアルゴリズムは、この10年間で大きく変化しました。キーワード対策は今でも効果がありますが、検索結果という山の頂上に登るには、もっとたくさんのものが必要になってきています。今は、質の高いコンテンツを提供するだけなら、その競合他社もやっています。そこから頭ひとつ抜け出すには、さらなる戦略が必要です。

SEOサービスなどを提供するMOZが2年間にわたって行った調査結果によれば、ページランキングに大きく影響する指標は、次のとおりです。

  • トラフィック
  • 滞在時間
  • ページビュー
  • バウンスレート(直帰率)

これらすべての指標に着目して、その最大化を戦略的に行うことが重要です。参考記事(英文):Traffic and Engagement Metrics and Their Correlation to Google Rankings

SEOについて

 

SEO(検索エンジン最適化施策)は、オンページSEOとオフページSEOに大別されます。オンページSEOとは、よく検索される関連キーワードを吟味して、それをウェブサイトに含めるような施策です。オフページSEOとは、ウェブサイトの外部で行う施策で、検索結果順位を改善するために使用される手法です。この両方について、これから説明します。

オンページSEO

検索キーワードを、ブログ投稿記事や静的ページなどコンテンツページのタイトルの冒頭部分に配置します。そのタイトルをページのURLにも含めるようにできれば尚よいです。

適切なキーワードを選択するためには、いろいろなツールがありますが、Google Analyticsが、ほぼ間違いのない選択肢でしょう。SEOに慣れていない場合は、MOZのKeyword Explorerが使いやすいかも知れませんが、最終的にはGoogle Analyticsを使いこなす必要もあるので、そこから始めた方がよいでしょう。

まず、御社の提供している商品やサービスを最もよく表しているとあなたが思うキーワードフレーズを考えます。さらに、ターゲット顧客が尋ねるかも知れない質問のフレーズを考えてみてください。その次に、Keyword ExplorerやGoogle Analyticsを使って、これらのフレーズごとに検索数(検索ボリューム)を調べます。

キーワードの検索ボリュームは、需要の大きさを判断する指標になりますが、特定の需要にフォーカスしたロングテールのキーワードフレーズにも注意します。ロングテールのキーワードは、検索ボリュームは大きくなくても、提供する商品やサービスへのマッチング度合いが高くなるからです。

コンテンツに含まれるキーワードのリストを作成したら、Googleアナリティクスなどのツールを使用して、どのコンテンツが最も多くのページビューを獲得しているかを調べます。

単なるキーワードは、SEO対策のツールの1つにすぎません。そして、決して最も重要なものではありません。

これは、次に述べる「戦術1」に繋がります。

戦術1:トピックにフォーカスしたプランニングをする

検索エンジンは、特定のトピック(話題やテーマ)の「オーナー」になることをサイト側に期待します。言い換えれば、そのトピックに関して誰もが必要としている、頼りになる情報源になっているのかどうかを判定します。したがって、コンテンツ単位やキーワード単位でプランニングするのではなく、ひとつのトピックに関して、サイトが包括的な存在になるようなプランニングをするのがよいでしょう。

この考え方で、そのトピックに関する御社のブログ投稿、電子書籍、記事などが相互に連動するようにします。つまり、Googleに「私たちはこのトピックについては、誰よりもよく知っていますよ」と呼びかけることができるような、内部コンテンツネットワークを構築するのです。

Googleは、特定のトピックについてよく知っている人を好みます。

トピックに関連する記事ページをすべて1つのトピックページの下層に配置して、トピック群(Topic Cluster)を構成します。このやり方(Topic Cluster Model)はとても注目を浴びています。参考記事(英文):The Link-Building Strategy that Makes You the Authority

誰もがそれを気に入ります。人々は個々の記事やトピックページにリンクし、御社のサイトで記事を読むのにより多くの時間を費やし、いろいろな関連記事をクリックします。当然ページビューが上がっていきます。

このモデルは、必要なすべてのエンゲージメント指標を改善します。たとえば、訪問者がサイトに費やす時間が増えれば、バウンスレート(直帰率)も下がることになります。

このやり方が、どれくらい効果があるかを調査した結果を示しましょう。

インバウンドマーケティングサービスを提供するHubspot社のAnum HussainとCambria Daviesは、この手法がどれだけ検索順位を押し上げるのかを調べる実験をしました。その結果、内部リンクが多ければ多いほど、検索結果の表示順位が高くなり、サイト内のページビューも多くなることが判明しました。参考記事(英文):Topic Clusters: The Next Evolution of SEO

親ページを作成する

トピック群の親ページ(Pillar Page)を、以下の指標で作成します。

1. 御社は何で知られていますか?御社はどのトピックの専門家であると言えるでしょうか?御社の顧客が最も必要としている「答え」は何でしょうか?

2. トピックに辿り着くために人々が検索するときに使うキーワードを特定します。これらのキーワードがトピックの親ページを構成します。

3. 親ページに、下層に配置されるべき、できるだけ多くのブログ投稿を書きます。これによって、そのトピックに関する「品揃え」が豊富な親ページが成立します。

手順をまとめると、まずはトピックを選びます。人々が使用する検索キーワードを含むページタイトルで親ページを書きます。

親ページには、これがどんなページなのか明確に理解できるイントロダクションと、読者がまず最初に読むべき記事へのリンクを配置します。

次に、ディレクトリのような構造で関連記事リストを配置します。ディレクトリごとに、この記事リストでどんなテーマをまとめているか、簡単な紹介文を付加します。

戦術2:Jobs-to-be-Doneインタビューで、よりよいトピックのアイデアを見つける

トピックをプランニングする際に特に有用な戦術となるのが「Jobs-to-be-done」と呼ばれる顧客インタビューです。

これは、通常の顧客インタビューとは異なる、顧客が行おうとしているタスクと、顧客が達成したいと望んでいる最終的な結果についてヒヤリングするものです。統計データでは発見できないニーズをあぶり出すことができるメリットがあります。

電子署名ツールを提供するDocsketch社の創設者であるRuben Gamezは、キーワード調査や競合他社の調査を行っただけの場合よりも、この形式のインタビューを行うことで顧客の本当の課題をより正確に把握できるようになることを発見しました。彼は以下のように発言しています。

「私たちのコンテンツ戦略は、直接的な競合他社ではなく、間接的な競合他社のトラフィックの多いページを分析することによって立案しました。それらの間接的な競合サイトは、当社の製品(Docsketchという電子署名ツール)の利用者と同じニーズを持っている、すなわち私たちが望むオーディエンスを惹きつけていたのです」

「当初はバウンスレートが90%でした。つまり、うまくいかなかったのです。何度かテストに失敗した後、最終的には、バウンスレートがこれほど高い理由を突き止めるためにJobs-to-be-doneインタビューを行いました。30分間の電話によるインタビューを何度か行った結果、バウンスレートを50%まで下げることができ、新しいトラフィックを開拓する洞察にも繋がりました。それが私たちの商品である電子署名に関する契約書ごとのコンテンツディレクトリを構成するきっかけにもなりました。これらは、私たちがこうしている間にも徐々に成長しています」

– Ruben Gamez、Docsketchファウンダー

戦術3:専門家によるまとめ記事でトラフィックを急増させる

 

トピックに関する専門家は必ずしも御社だけではありません。多くのファンを持っている他の専門家、すなわちインフルエンサーにまとめ記事の投稿を依頼してみましょう。コンテンツマーケティングサービスを提供するSocial Animalのマーケターは以下のように述べています。

「専門家によるまとめ記事は、ウェブサイトのトラフィックを増やすための優れた方法です。適切なインフルエンサーをフィーチャーして、顧客の課題解決の側面にフォーカスした記事を書いてもらえば、それだけで多くの集客をもたらすことができます。その投稿記事には専門家が登場するため、それぞれのフォロワーはその記事を共有したり、リツイートしたいと考えるからです」

– Krishna Rg、プロダクトマーケター、Social Animal

パートナーシップ、ゲスト投稿、その他の場所での記事投稿

 

他のウェブサイトやブログからのインバウンドリンクは、依然としてGoogleの検索アルゴリズムにとって重要な要素です。

多くのサイトが御社のサイトへのリンクを設置していれば、御社のコンテンツは共有する価値があり、読む価値があるはず、と評価するのがGoogleの品質指標です。Googleは品質がすべてです。Googleは、記事ページの質そのものと、そのページにリンクしている外部の投稿記事によって、御社のコンテンツを「判断」します。

ただ、多くのサイトから大量にリンクを集めるだけでは、あまり褒められたSEO施策とは言えません。次の戦術も試してみましょう。

戦術4:人気者の信頼性を「借りる」インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングとは、御社の理想的な顧客の信頼を集めているインフルエンサーたちに、御社のコンテンツを彼らのオーディエンスと共有してもらうことです。確かにこれは、無料ではできないし、安価でもないでしょう。ただ、御社の理想的な顧客たちが信頼する人々の口から、御社がどれほど優れているかを語ってもらう機会に投資する価値は十分にあります。

実際、御社の周囲にすでにインフルエンサーがいるかもしれません。マーケティングサービス会社Marketing OGのNigel Stevensは、以下のように述べています。

「あなたの人脈内で、既存のオーディエンスを持っている人で、コンテンツアグリゲーター(たとえば、Hacker Newsなど)のページで注目を集めるような記事を作成して自ら宣伝することができる人を探してみましょう。簡単に実行できるようにも感じます。ただ、私が素晴らしいコネクションを持っている多くの企業と話をすると、企業はそのコネクションを活用していません。インフルエンサーの信頼性を借りて、コンテンツマーケティングと組み合わせるだけなのですが」

– Nigel Stevens、最高経営責任者、 Marketing OG

戦術5:外部サイトにゲスト投稿する

御社の得意分野ににおける、確立されたブログオーナーやパブリッシャーにゲスト投稿記事を売り込んでみましょう。これは、潜在顧客の前に御社の名前を出し、潜在顧客を御社のウェブサイトに導く優れた方法です。御社のターゲットオーディエンスが読むトップ10パブリッシャーのリストを作成し、それらのサイトを徹底的にチェックして、寄稿者のガイドラインがあるかどうかを確認し(ガイドラインがない場合は、ゲスト投稿を受け付けるかどうかを問い合わせてください)、そのパブリッシャーの読者の興味を引くと思われるトピックを売り込みます。

これに関連する戦術としては、たとえばMediumやLinkedInなどのあらゆる公開投稿にも御社名を載せることです。

戦術6:プレスリリースを活用する

ほとんどのウェブサイトトラフィック向上の取り組みはインバウンドマーケティングと有料キャンペーンを中心に展開しています。ただ、古き良きやり方として、プレスリリースを活用する方法もあります。御社のリソースを参照した記事を有力なパブリッシャーに書いてもらうことで、良質なリードをもたらすことができます。この場合は、広告料金を払うことにより記事が掲載されるのではなく、御社のリリースが興味深いから記事化されるのです。

戦術7:Quoraで質問に答える

SEOやブランドの認知度・知名度を高めることの決め手は、自分の得意分野において自らを専門家、つまり権威者と位置づけることです。ひとつの最善の方法は、人々の質問に答えることです。人々が質問してくる場所ならどこでも良いでしょう。たとえば、Quoraでは多くの人々が質問し、回答しています。ウェブ集客サービスを提供するSleeknoteのKristian Jønssonは、以下のように述べています。

「Q&AプラットフォームQuoraは、誰でも質問を投稿することができ、コミュニティ内の専門家に回答してもらうことができる場所です。かなり簡単に聞こえますよね?経験豊かなマーケター(私たち自身を含む)は、このプラットフォームを使用してウェブサイトのトラフィックを増やしていますが、それは短期的なものだけではありません。

長期的なトラフィックは、誰かがあなたの回答に価値を見いだし、それに『賛成票を投じる』ことによってもたらされます。これによりその後、あなたの投稿がその人のフィードに追加され、その人のすべてのフォロワーにも表示されます。回答の中にあなたのウェブサイトへの関連リンクが配置されているので、最初の投稿を行った後もずっと御社のウェブサイトに向けられたトラフィックの流れを安定した状態に保つことができます。これは、私たちが2017年から立証してきたことです」

– Kristian Jønsson、グロース担当責任者、Sleeknote

無料の範囲でソーシャルメディアを活用する

 

 

ソーシャルメディアは、御社のコンテンツを共有し、訪問数とページビューを増やすための優れた方法ですが、ほとんどの企業は全く誤った方法で使っています。

ソーシャルメディアは…ソーシャル(社交的)なものです。それは、情報やジョーク、画像や動画などのコンテンツをやりとりする人々の間で双方向の、またはそれ以上の相互作用を促進するような造りになっています。企業が開設したソーシャルメディアアカウントでは、企業はそのような活動はしません。企業は自社コンテンツへのリンクを投稿します。実質的に、虚空に向かって叫ぶような状態になっています。しかも、何度も何度も。

その企業は誰とも会話をしていません。企業はまだ見ぬフォロワーに向かって話しかけているのです。人がプロパガンダマシンをフォローするわけがないでしょう。人々には、他にもっとメリットを得られるような行動や、読むべき価値ある記事があるからです。

ソーシャルメディアを効果的に使用するための鍵は次のとおりです:

戦術8:ソーシャルメディアを社交的に、毎日使う

すでに行われている会話に関連する記事にリンクし、記事が取り上げている質問に答えます。

ソーシャルメディアで見たことを、御社の新しい投稿のベースとして使用します。あなたが得られたインスピレーションの発信源をタグづけすることもできます。そうすることで、リツイートや再投稿をされる可能性が高くなります。

そのなかで、週に数回くらいの頻度で、御社のコンテンツへのリンクを投稿します。

また、他の人のコンテンツへのリンクも投稿します。読んで楽しかったコンテンツを共有するのです。これによって、御社が純粋に好きで尊敬しているインフルエンサーやユーザーとのネットワークを構築します。真の関係を築くことができれば、御社が彼らの投稿を共有すると、彼らはそのお返しに御社の投稿を共有してくれるでしょう。

有料広告

有料広告はさまざまな形で利用することができます。コンバージョンや売上を向上させたりもできますし、今回のテーマであるブランドの知名度・認知度をブーストすることによってウェブサイトのトラフィックを増やしたりもできます。

ネイティブ広告

ネイティブ広告は、御社のコンテンツを、それに関心のあるターゲットオーディエンスの前に出す最良の方法のひとつです。

ネイティブ広告とは、御社のコンテンツそのものであり、それはオンラインパブリッシャーによる通常の記事、Instagramの写真投稿、Facebookの投稿などのように見えるもののことです。紙の雑誌に掲載されているPR記事が通常の記事のように見えるのと同じように、有料広告のように見えませんが、企業がスポンサーとなっているコンテンツです。

戦術9:ネイティブ広告キャンペーンでオーディエンスを増やす

 

ネイティブ広告が機能する理由は、コンテンツをリーチさせたいオーディエンスと、オーディエンスの興味関心を設定することができるからです。

ネイティブ広告は、クリック後に販売ページに直接誘導するのではなく、遷移先のコンテンツが有用で興味深いものであるときに最も効果的に機能します。多くの企業が実践していることです。ネイティブ広告は、ブランドの知名度・認知度をブーストする目的にだけに用いるのにはあまり向いていません。

重要なのは「信頼」です。

御社について語った内容ばかりで、全く読者の役に立たないコンテンツで読者を「おとり商法」に巻き込んでいる場合、御社は自分で選んだトピックに関する信頼できる権威者であるとはいえません。特にタブーラのようなレコメンデーションを使用している場合、御社のコンテンツはパブリッシャーのコンテンツに溶け込むため、読者は雑誌の次の記事に目を向けるように自然に御社のコンテンツを選択します。

御社にとって、せっかく獲得した新しい読者が「だまされた」と感じてしまうようなことは、一番避けたいことです。遷移先のコンテンツを優れたものにすべきなのです。

適切な運用をすれば、ネイティブ広告は目覚ましい成果を挙げることができます。ブランドの認知度やトラフィックの向上だけでなく、コンバージョン、売上、さらにはリテンションの改善などの成果を挙げることができます。タブーラのネイティブ広告の成果を示したケーススタディ集(英文)

ソーシャルメディア広告

Pinterest、Facebook、Twitter、Instagramなどのソーシャルメディアプラットフォームは、新しい潜在顧客を御社のサイトに呼び込むための理想的なファネルです。どのプラットフォームも広告枠を購入することができるので、御社のコンテンツをターゲットオーディエンスの見ている画面上に表示することができます。

しかし、これらのソーシャルプラットフォームをすべて使う必要はありません。御社のターゲットオーディエンスがよく使用するソーシャルプラットフォームを選択する必要があり、そのターゲットオーディエンスがなぜそのソーシャルプラットフォームを使用しているかを把握しておく必要があります。

戦術10:御社が把握しているターゲットオーディエンスに関する知見に基づいてソーシャルチャネルを選択する

 

まず、次のことを知っておく必要があります。

  • ターゲット顧客がどのソーシャルプラットフォームを利用しているのか
  • ターゲット顧客はソーシャルプラットフォームで何をしたいのか(なぜ、その人たちはそこにいるのか?)

たとえば、御社のターゲットが、若手のビジネスパーソンだったとして、その人たちがFacebookとTwitterを利用していることがわかったとします。しかし、彼らが主に友だちと連絡を取り合うためにFacebookを利用し、主に仕事仲間とのネットワークを作るためにTwitterを利用していた場合、御社がどんなタイプの広告を投稿するかの選択に影響を与える可能性があります。

ソーシャルメディアプラットフォームはまた、独自の専門分野を持っています。

例えば、PinterestとInstagramは、御社のプロダクトが視覚的または革新的なものである場合に広告を出すのに理想的な場所です。

では、ソーシャルメディア広告を使用してトラフィックを獲得するにはどうすればよいのでしょうか?

ステップ1:コンバージョンレートの高いランディングページを作成する

あなたはこのために優秀なコピーライターに投資したいと思うでしょう。このランディングページがきちんと機能する必要があるからです。目標は、新しい訪問者に御社のニュースレターやブログ投稿にサインアップしてもらうことです。そうすれば新しい訪問者は戻ってきて御社のブランドとの関わりを持ち続ける理由ができます。あるいは、Facebookページなどに「いいね」するように頼むこともできます。御社と訪問者が連絡を取り合うことができるようにすることで、訪問者がどのようなメリットを得られるかを必ず明確に述べてください。

ステップ2:「リードマグネット」を提供する

新しい訪問者に御社のページへのサインアップ、定期購読、または「いいね」をしてもらうために、無料の電子書籍、ガイド、景品、割引など、新しい訪問者に対するインセンティブを加えた方がいいかもしれません。

ステップ3:広告をデザインする(慎重に!)

コンバージョンレートを悪化させる最大の要因である、せっかくの潜在的顧客が離脱してしまうことを引き起こす間違いは、ソーシャルメディア上の広告が視覚的にランディングページと一致しない場合です。双方は同じように見える必要があります。そうでなければ、訪問者は混乱し、間違った場所に来てしまったと思ったり、詐欺にかけられたように感じてしまいます。画像、フォント、色、コピーがすべて一致していることを確認してください。

ステップ4:トライ&エラー改善を繰り返す

広告とランディングページを公開します。広告がどのように機能して人々を御社のページに呼び込むのかを分析し、ページがどのように機能してコンバージョン(すなわち、サインアップ)を得るのかをチェックします。さらに良い結果を得ることができるかどうかを確認するためにどちらか一方の微調整を試みます。成功するソーシャルメディア広告はすぐには完成されません。数回のトライ&エラーが必要であり、その過程でターゲット市場についても多くのことを学ぶでしょう。

アフィリエイトマーケティング

御社のウェブサイトのトラフィック、特に

御社の製品やサービスについてもっとよく知り、購入することに興味を持ってもらうためのトラフィックを増やすための優れた方法は、アフィリエイトプログラムを持つことです。アフィリエイトプログラムは効果的なマーケティングツールであり、パブリッシャー(ブロガー、YouTuber、一流サイトなど)のオーディエンスが御社のサイトで購入するたびに、御社がそのパブリッシャーに報酬を支払うというものです。

スポンサーシップや有料広告と比べて、アフィリエイトマーケティングはリスクが低く、それはアフィリエイターが無料でトラフィックを促進しているためです。御社がオンライン販売で最初に支払いを受けたら、彼らに支払うだけです。

悪い取引ではないですよね?

アフィリエイトマーケティングの成功は、まずは適切なアフィリエイター(御社の特定の市場に対するインフルエンサー)を選ぶこと、次にどんなコミッションを御社が彼らに提供するのかにかかっています。アフィリエイトプログラムを同様に使用している競合他社がいる場合は、少なくとも競合他社のオファーに合わせるか、別の方法で取引の条件を有利にする必要があります。インフルエンサーは引っ張りだこなので、他のブランドも彼らのウェブサイトに居場所を求めているかもしれません。

アフィリエイトプログラム担当マネージャー兼コンサルタントであるJustine Greyは、まずアフィリエイトプログラム競合分析を行って、競合他社と一線を画す勝利のコミッション構造を考え出すことを提案しています。彼は以下のように述べています。

「まず、アフィリエイトトラッキングに投資する必要があります。選択できるオプションはたくさんありますが、ShareASaleをチェックすることを強くお勧めします。これは、事実上ほぼすべてのプラットフォームで機能し、アフィリエイトの支払いを処理し、卓越したカスタマーサービスを誇る手頃な価格のプロアフィリエイトネットワークです。さらに、ShareASaleはすでにネットワークに何万ものアフィリエイターを抱えており、アフィリエイターは参加する新しいプログラムを探しています。これにより、アフィリエイトマーケティングを介して御社のウェブサイトのトラフィック目標をはるかに迅速に達成できます。」

クリック課金型広告(PPC)

クリック課金型広告は、短期的な結果を出すということでは、インバウンドマーケティングまたはコンテンツマーケティングの理想的な補完方法です。最終目標は、質の高いコンテンツと優れた評判に基づいて検索順位のトップ登り詰めることです。ただし、それには時間がかかります。クリック課金型広告は、そこに辿り着くスピードを速める作用があります。仕組み:広告主(御社)は、広告のクリックごとに料金を支払います。御社は基本的に御社のウェブサイトへの訪問を購入します。特定のキーワードフレーズに入札すると、御社の広告が表示されます。

簡単に聞こえますよね?しかし、費用対効果を高めるには、十分な調査を実施した方が良いでしょう。可能な限り最適なキーワードを選択し、そのキーワード群を広告キャンペーンと広告のグループに整理します。そしてもちろん、クリック課金型広告のコンバージョン獲得のために最適化されたランディングページの作成にも投資する必要があります。

戦術11:「ベストベット」キーワードを選択する

ステップ1:関連性が最も重要な要素です。御社が実際に販売または提供するものに関連性の高いキーワードを選択します。これにより、クリック課金のクリックスルーレートが高くなります。

ステップ2:人気のあるキーワードと特定のキーワードの組み合わせを選ぶ。

最も頻繁に検索されるキーワード、およびそれほど頻繁に使用されないロングテールキーワードのいくつかを選択します。ロングテールキーワードは競争力が低く、価格も安くなります。

ステップ3:テストを繰り返す。

どのキーワードがクリック課金キャンペーンでより良く機能しているかを確認しながら、さまざまな反復を試し続けます。キーワードリストは成長し、進化していくはずです。そして、最も高くつくキーワードがどのように機能しているかを常に注意してください。高価なキーワードで結果が得られない場合は、そのキーワードを削除しましょう。

ステップ4:除外キーワードで関連性を高める。

「除外キーワード」(コンバージョンしないワード)を除外設定することで、クリック課金キャンペーンの精度を向上させることができます。

ステップ5:ランディングページを微調整することを忘れずに。

クリック課金型広告のランディングページをA/Bテストして、最適化することでコンバージョンレートを向上させます。たとえ現時点で望んでいる唯一のコンバージョンがトラフィック増やサブスクリプションのオプトインであっても、適切なデザインとコピーはクリック課金キャンペーンの成功に大きな影響を与えることができます。

戦術12:競合他社のキーワードに入札する

ここで説明するクリック課金型広告の戦術はより高度であるため、TC Communicationsのクリック課金型広告の専門家であるデジタルマーケティング担当マネージャー、Matt Mayに解説をお願いしました。

「御社が競合他社よりも優れたユニークなセールスポイントを持っていると確信しているなら、つまり自社製品やサービスが他社より多くの付加価値を提供し、ターゲットオーディエンスの感じている課題の解決に効果的なソリューションを提供しているなら、競合他社の潜在顧客の前に身を置き、その潜在顧客を獲得してはどうでしょうか?御社がしなければならないのは、競合他社の用語に入札することだけです」

ステップ1:競合他社を特定する。

競合他社の入札に向けた最初のステップは、競合他社を特定することです。これを行う際には、御社の方に競争上の優位性があり、御社がより高い価値を持ち、より簡単なソリューションを提供できると思う企業をリストアップすることが不可欠です。次に、競合会社の弱点に関するキーワード、メインのキーワードを拡張したより広範囲なワードリスト、特定の製品名やサービス名、キャッチフレーズなど、特定のブランドを見つけるための検索ワードとして入力される可能性があるものはすべて集めておきます。この調査は、Twitterで簡単なブランド検索をしたり、カスタマーレビューに目を通したりして、競合他社の顧客が競合他社について言っていることにまで手を拡げます。

ステップ2:競合他社はブランド関連用語に入札しているのか?

次に、競合他社のいずれかが既に御社のブランド関連用語に入札しているかどうかを確認することです。これを行うには、自社のキャンペーン情報をクリックし、Auction Insightsレポートにアクセスして、なじみのある企業名を探します。以下のどちらかの結果が出ます。競合他社がブランド関連用語に入札していないか、もしくは、少なくとも1社以上の競合他社が御社のブランド関連用語に入札しているという結果です。

ステップ3:新しいキャンペーンを設定する。

御社の競合他社を特定し、競合他社の弱点を考慮し、競合他社に対する優位性を確立したら、新しいキャンペーンを設定し、他のキーワードと同じように競合他社のブランド用語に入札します。

注:御社のブランド関連用語に入札する場合は、Googleの商標ポリシーを順守することが重要です。

プロのヒント:競合他社と入札戦争をすると唯一の勝者はGoogle(または御社が競争している検索エンジン)になってしまうので、気を付けてください。

結論:トラフィックに繋がる多くの経路を築くこと

これらすべての戦術に共通するものは何でしょうか?すべては、御社のターゲットオーディエンスが御社に到達するためのより多くの道筋を提供するためにあります。御社は複数の道路を建設していて、御社のウェブサイトがその目的地なのです。

道路標識のように機能する広告、そして矢印のように機能するネイティブ広告など、比喩を使った個別の議論もできるかもしれません。いずれにしても、全体像をご理解いただけたのではないでしょうか。

トラフィックの増加、ブランド認知度の向上、売上の増加は、以下のたった1つのことにかかっています。

いかに人々がうまく御社を見つけることができるか?

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